2023−09−10

圧縮された画像データの代名詞としていまや人口に膾炙したJPEG。だけど、電子レンジの仕組みを知らないように、ほとんどの人はJPEGの仕組みを知らないと思います。

詳しい話は解説サイトをのぞいてほしいんですが、ざっくり言うと、画像を波の重ね合わせで表現して、人間の目には判別できないぐらい弱い波を消すことでデータを軽くしています。画像データを、波で?音なら、まだしも。文系の自分は、情報処理の試験の勉強中にこのことを知りとても感動しました。離散コサイン変換って、役に立つんだね。

画像でさえ波で表すことができるなら、他にもいろいろなものが波になっていそうだと思う。疑似科学だけどバイオリズムも波だね。

深夜のテンションでよくわからないものをAmazonで買ってしまうのも、物欲の波を打ち消す理性の波が眠気で弱まっているから、ということにしておく。

ビッグバン

「ニイガタ謎の陣」というイベントに参加してきました。県内外のさまざまな謎解きクリエイターの方々が一堂に集結し、その作品たちを遊び歩けるというイベント。とても楽しかった。

細かい感想はおいておいて「謎解き」という遊びのジャンルの表現空間の広さの可能性について思いを馳せていました。主に、ネタ切れについて。*1

SCRAPのリアル脱出ゲームの第一回が2007年。より広く「パズル」もその範疇に入れれば紀元前ぐらいから。これまでいろんな謎をたくさんの人間が考えてきて、それでもまだ新しいアイデアが出続けることは、本当にすごい。人間の叡智の賜物だなあと感じます。 ボードゲームもしょっちゅう「すでにアイデアは出尽くした。あとはバリエーションだけ」みたいなことを言われますが、毎年なんだかんだ斬新なゲームが登場するし、本当に賜物。

新しいアイデアが出続ける環境には、できることの限界が広いことと、たくさんの人が自由に動けることが重要だと思います。マルバツゲームは全パターン解析が容易で創意工夫のしがいがないし、伝統芸能とかは参入障壁が高すぎる。いい条件さえ揃えれば、人間はわりと勝手にいいアイデアを出してしまう生き物だと信じてます。

ニイガタ謎の陣のような、プロではない人たちでも様々なアイデアを自由に持ち込める環境はそのジャンルの閉塞感をこじ開ける可能性を秘めていて素敵です。

ビッグバンを起こしたのはどこかの神様かもしれないけど、新しくはじまった宇宙が広がり続けるかは、その宇宙の住人次第。

*1:謎解きに詳しい人たちの中では語り尽くされたテーマなのかも