2023-10-22

観察

セブンイレブンに自転車を停め、ふと地面に目をやると、知らない虫がわらわらしていた。けっこう長く生きてきたけど、まだ知らない虫にこんな近所で遭遇できるのか、という地味な感動があった。いまさら新種というわけでもないだろうし、たぶん子供のころにも見かけているはずなのにね。

子供はものをよく見ているが、観察力があるかと言われると疑問だ。観察は客観的な視点が必要になるが、子供の見る力は主観に特化している。好きなもの、例えば電車だとかロボットだとかの細かい違いはよく気づくけど、興味がないものに対しての情報の切り捨ては徹底している。それでいて、ときにはしょうもない子供だましに容易に引っかかるのも、主観が先行しすぎる結果なんじゃないか。幼少時代にパチモンのおもちゃを掴まされた人は多いと思う。情報を先入観無しで受け取ることができるけど、解釈の段階で歪みまくる。

反面、大人になると、脳が効率よくサボろうとするのか、情報を受け取る段階でかなりのフィルターがかかっているように感じる。生きるのに必要ない情報を、自動的にシャットアウトして、エネルギー消費を抑える。代わりに観察力はアップして、客観的にものごとを見ることが得意になっていく。

サイゼリヤの間違い探しを、一生懸命に違いを探す子供と、メタ情報で解こうとする大人。レンズの種類が違うのか。最近のスマートフォンみたいに、いろいろな種類のレンズを持っていたいですね。

イカゲーム

洗練されすぎた作品には「制作者の顔が見えない」といった感想を抱くときがある。
イカゲームには、カーソルを端に持っていったときに、少しウェイトをおいてから逆サイドにワープする挙動がある。 そこに、制作者の顔が垣間見えた気がした。