2023-04-16

日本はクール!?』を読みました。クールジャパン政策のアンバサダーを務める著者(在日アメリカ人)が、クールジャパン政策の問題点をさまざまな観点から指摘している本です。
この本の中の主張に「外国に日本をどう認識してほしいか?」という視点でアレコレしてもうまくいかない、受け手の認識を操作することは難しい、というものがありました。日本には長い歴史に裏付けられた文化や芸術があってすごいんだぞ!とアピールしてもあまり効果がなくて、伝えたい情報に触れるための障壁をできる限り軽減するのが重要ですよ、ということですね。 これってオタクが自分の推しコンテンツを友人に勧めるときと同じやつだ、と気づきました。作品の魅力をまくしたてて引かれるより、スッと単行本全巻セットを貸したほうがよいというやつ。沼にはめる、とも例えられますが、引きずり込まれるなら温泉の方が気楽だしうれしい。硫黄系の温泉がすこぶる好きな人もいれば、まったくダメな人もいる。それはなかなか強制できることじゃあないから、ちょっと悲しみながらも一度浸かってくれたことに感謝したい。
北風と太陽の寓話ははるか昔、古代ギリシャで生まれたらしいけど、いまだに効果の薄い北風的アプローチが絶えないのが現実です。人間界フェスでは北風が圧倒的に多数*1みたいだから、4月になっても電気毛布にくるまって震えて眠る。

友人のボランティア活動の手伝いによく誘われるので、子供相手にボードゲームを教えることが多い。子供は(大人からみれば)ほんとうに些細なことで泣く。サイコロで1が出なければ世界すべてが敵になったように悲しい。自分も子供のころは泣き虫だったから、遠い過去に置いてきたはずの涙腺スイッチを刺激される。
最近は、上着のフラップポケットの蓋が何度も何度もポケットの中に入りっぱなしになるので、それを直すたびに泣きたくなります。

*1:スプラトゥーンやったことありません