2023-03-26

ビデ

振り返れば、実家のトイレが温水洗浄便座になり、子供ながらの好奇心でビデのボタンを押したときに、はじめて『他者』の存在を認識したのかもしれない。

フリゲ

フリーゲームSRPG異端のふたり』をクリアしました。作者の趣味嗜好がむき出しの個人制作ゲームは定期的に遊びたくなります。巧緻さにより失われるもの。 ひとクセもふたクセもあるキャラクターたちの掛け合いのおもしろさとちょっとしたパズル要素のあるSRPG部分の噛み合いがよく、とても満足できた作品でした。

ギャグとシリアスを混ぜ合わせたシナリオは、ギャグ要素のせいでなんでもアリになりがちですが、シリアス要素のために登場人物の死という部分だけは聖域として確保されがち。『異端のふたり』は登場人物の死についてもユニークな取り扱いをしていて、そこもおもしろポイントでした。

オリジナル

脳内のイメージがなんらかの形で表現された段階で、必ずそれは最初に思い描いていたものの劣化コピーになる。その表現物を他人が理解するときも、100%正しい理解は不可能だ。
そして人はそもそも100%の理解を求めていないし、いろいろな事情があって不可能なことも多い。疲れていれば本は読み飛ばされるし、映画は倍速で鑑賞されるし、音楽はAmazonで3000円のスピーカーで再生されるし、ボードゲームのルールはだいたい間違って遊ばれてるし。
それでもなお、作者が持っていた原初のイメージがもっとも尊重されるべきものだ、という態度だけは崩したくない。
ラーメンに胡椒をかける前に、ひとくちぐらい食べましょう。